A キハ56(T) |
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キハ56のM車に続きT車の紹介になりますが、ここで今回のリニューアルポイントとなります。このキハ56のT車、
デッキ部分に通風器が増設されたタイプとなっているのです。まぁそれだけかと言われればそれまでですが、ちゃんと
この作り分けをしていただいたのかありがたいです。これでキハ58の後期非冷房車も簡単に (妥協点は多いですが)
再現することができます。
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まぁ、前と後ろに関してはM車 (通風器6個) と大差ありません。しいて言えば前から見た時に通風器がよく見えるかな〜
という程度でしょうか?
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ただ、このせっかくの通風器増設タイプなのですが、ひとつのナゾがあります。本来この増設は前後のデッキ部分に
通風器が増設されているので、通風器は計8個となるはずなのですが7個しかありません。答えはこの模型では後ろのデッキの
通風器がないからです。
後ろのデッキには水タンクが乗っているため、キハ27(28)のように車体のほぼ中心に通風器を載せることができません。
とは言え、通風器が省略されたという記述はなく、むしろ「キハ58・56は水タンク脇の4位側に設置する」とあり、
排気管の直後に設置されたことが伺われます。ただ、この記述にもいささか不審な点があり、排気管の直後 (青色矢印の場所) に押し込み式の
通風器を設置するか (前後とも吸排気ができる押し込み式通風器を設置となっている) ということ。さらに国鉄時代の
写真を見ても前の通風器は確認できるものの水タンク脇の通風器は確認できない、または押し込み式ではなく半ガラが
設置されているように見えるものばかりで、押し込み式が載っているように見えるものが見当たらないこと。また、パノラミック
ウインドウに変更となった際、デッキの通風器が押し込み式からガーランド式になったことも考えると、後部デッキの
通風器に関してはかなり早い段階で半ガラに変更、または撤去されてしまった可能性が高いと言えます。ただ、これは
公式な記録が残っていないため、あくまでも推測の域を超えません。あとは諸先輩方が残された写真を頼りに各車番、各時代ごとで
通風器の有無、形状をお調べになって載せるか載せないか判断していただくしかありません。
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青色矢印で示した部分が側面のポイントです。左側がバランサー点検蓋、右側が扉の丸窓です。キハ56M車 (通風器6個タイプ)
を使って、この青矢印の部分を埋めて平滑にすればキハ56-6〜56 (1〜5は車体裾絞り形状、前照灯位置、手すり位置などが異なる) と
することができます。また、バランサー点検蓋のみ埋めれば101〜116とすることができます(後年開口されたものもあるため、気に
しないのであればそのままでもいいかも?)。
なお、緑色の矢印はちょくちょく問題となり見落とされている「水切り」ですが、今回の製品についてはこれをクリアしています。
(キハ56は117から、キハ27は108から変更) ただ、先に述べた若番車にする場合は、これの縦方向を短くする必要があります。 |