特集 キハ56系リニューアル発売記念 その4



T社キハ56系について
目次
@キハ56(M)
Aキハ56(T)
Bキハ27
Cキハ58系との比較とおまけ


キハ27 扉丸窓 扉ガラス文字 バランサー蓋 給水口 トイレ窓 通風器 尾灯
1〜56 なし なし なし 端寄り 波目 6個 内バメ
101〜107 あり
108〜112 自動ドア あり 中央寄り
113〜118 石打目 8個
119〜124 外バメ
125〜129 長方形
201〜203 なし 長方形 デッキのみ
204〜217 長方形
(白色)
キハ56 扉丸窓 扉ガラス文字 バランサー蓋 トイレ窓 通風器 尾灯
1〜47 なし なし なし 波目 6個 内バメ
101〜116 あり
117〜120 自動ドア あり
121〜124 石打目 8個
125〜137 外バメ
138〜151 長方形
201〜214 長方形白色 デッキのみ




Cキハ58系との比較
キハ56比較-4
 今回のリニューアルでは私も気づかなかった点でT社さんは頑張ってくれました。上の車輛はキハ56、下の車輛はキハ58です。 矢印部分が水タンクなのですが、その違いが分かりますか?そうです。キハ58の方は全体に丸みを帯びていて、表面には凸凹が ついていますが、キハ56はやや角ばっていて、表面も平坦です。わざわざ新しい水タンクを作る力の入れよう!恐れ入ります。
 と、このままで終わればいいのですが、ちょっと疑問が...。キハ58とキハ56の水タンクの違いについて書かれているものは 私の知る限り見当たりません。もちろん、幾度か材質の変更などは記録に残っていますがそれはキハ58もキハ56も共通で、 しいて言えばキハ57と北海道用の車輛は耐寒装備が強化されたという記述ぐらいです。

キハ56比較-4
 そこで三笠鉄道村で保存されているキハ56-16を見てみると、確かに角ばって表面がツルツルのタンクが載っています。 しかし、諸先輩方が撮影された、現役当時 (特に1970年代) の写真を見ると、表面の凸凹は確認できませんが、全体的な感じは キハ58と同様丸みを帯びた感じになっているように思われます。ということは、このタンクは国鉄末期ぐらいに取り換えられた のではないか、という推測ができます。逆にJRとなってからのキハ56の水タンクは角ばったものが多く、丸みを帯びているものは 見当たりません。

キハ56比較-3
 最後に今回発売されたキハ56T+キハ27とキハ58+キハ28を並べてみます。手前がキハ58系、奥がキハ56系です。 パッと見た感じでは冷房車と非冷房車という違いぐらいにしか見えませんが、実際は窓の高さが違い、それに合わせて塗装の幅 (高さ) も 狭くなっているため、差がないように見えるだけです。純粋にキハ56系として楽しむもよし、キハ58系の非冷房車を製作するために 集めるもよし、楽しみ方、購入経緯は人それぞれでしょうが、またより一層のラインナップが充実することとなりました。 さぁ次は、純粋なキハ58系初期非冷房車or平窓後期車の発売を待つだけだ〜(お願いしますよT社さん)。


おまけ
キハ27-11-1
 小樽市総合博物館 (旧小樽交通記念館) に保存されているキハ27-11ですが、今回この特集で調べているうちに あることに気が付きました。その2でキハ56の1〜5は最初期形で車体形状が異なると述べましたが、このキハ27-11も そのグループの生き残りだったのです。キハ56は1〜5がそのグループでしたが、キハ27では1〜12までが該当します。 ということで、このキハ27-11にもその特徴があちこちに見られます。
キハ27-11-2
 一番の特徴は裾絞り形状なのですが、ちょっとこの写真ではわかりにくいです...。また、保存の方向が悪いため、 やや中央に寄った前照灯なども確認しづらいのですが、運転台の下降窓の特徴はよくわかります。この窓、キハ58を含む量産型は 窓枠がないものですが、このグループのものは窓枠があります。言われればわかる特徴ですが、貴重な最初期形の特徴なのです。

キハ27-11-2
 この写真もわかりづらいのですが、最初期形の妻面には窓がありません。量産型の妻面には貫通路の両側に下降窓が設置され、 冷房化やセミクロスシート改造などで窓が埋められたものもありますが、おそらくこの最初期形の妻面はキロと同じような形状であると 思われます。




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