キハ17の成功により気動車による優等列車の可能性も考えられるようになり、それまで3等車のみであった気動車にも2等車を作る必要性が出てきました。そういった流れから登場したのがキロハ18です。
中間車として製造されたキロハ18は前位側に2等車を配置し、その車端にはトイレと洗面所を設置しました。排気管をはさんで後位側には3等車が設けられました。客室は3等はもちろん、2等も肘掛がついているものの単なるクロスシートとなっており、ややサービス面で見劣りがありました。しかしキハ17系であるがために肘掛がつき、シートピッチが広いだけでも「2等」と名乗ることができたのでしょう。昭和29年と31年に計8輌が製造され、昭和31年製造分の2等車には扇風機が追加されました。
初の2等車として登場したキロハ18も昭和33年にキロハ25が、翌年にキロ25が登場すると2等車としての見劣りは避けられず、キハ58系が登場する昭和36年にすべてが改造され優等車時代の幕開けを告げた車輌は静かに消えてゆきました。なお、キロハ18-1・2・6・7はクリーム2号の車体に赤2号の細い帯をまいた「準急色」をしていたことが確認されています。
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