「電気式」気動車には3扉のキハ44000(キハ09)のほか、近郊輸送を視野に入れ中間車キハ44200(キハ19)を組み込んだ2扉のキハ44100がありました。しかしこれらの車輌は動力伝達方式が「液体式」に決まると保守や運転上好ましくないとして整理されることになりました。キハ09はキハユニ15に、中間車のキハ44200は液体化された上でキハ19となり、やがてキニに改造されました。キハ44100はいち早く改造され、キハユニ44100となり昭和32年の改番でキハユニ16となりました。改造点ですが、まず動力伝達方式を「電気式」から「液体式」へ変更しました。この際台車はもとのDT18のままでDT19には改造されず、液体式用に改造する程度にとどまりました。次に車体の改造ですが、これも比較的小規模にとどまり、前側の窓3つ分を荷重3tの郵便荷物室とし一部の窓をふさぎました。この荷物室の扉は乗降用のものをそのまま利用しています。そのため、キハユニという形式の割には比較的定員が多くなっています。
キハユニ16-3はその後キハ17と同様の貫通タイプの運転台に改造し、荷物扉もやや後ろに移設し高さも荷物室の床に合わせた高さに変更されています。また、キハユニ16-4は昭和46年に客室を狭めて荷物室を拡大し、荷物扉を2ヶ所増設して601に改番しました。そのため扉は気動車としては最も多い4ヶ所となっています。残りのキハユニ16のうち、キユニ16に改造されたものが4輌あります。
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