キハ15車両概要

キハ15について
 今後気動車の動力伝達方式を「電気式」と「液体式」のどちらに採用するかを判断するため、キハ15(キハ44500)は「液体式」の試験車として登場しました。車体自体はキハ09(旧キハ44000)の2次車とほぼ同様でエンジンはDMH17B、台車はDT19/TR49に変更されました。両者の比較検討の結果、「液体式」のほうが性能、重量、コストの点で優れ、今後登場する気動車のほとんどが「液体式」となりました。なお、このキハ15ではエンジンと駆動台車が後位という珍しい配置になっていました。
 昭和28年に4輌が登場し、気動車の将来を決定するという重要な役目を果たしたキハ15ですが、キハ09と同じく3扉車で湘南タイプの前面形状、しかもわずか4輌という小世帯であったため、使い勝手が悪くこのような試作的車輌は車輌整理の対象となりました。整理の対象となった車輌はキハユニなどに改造をされ、皮肉にも明暗を分けたキハ09とともに全車がキハユニ15へ改造されました。


性能
全長
全幅
全高
重量
定員
20000mm
2728mm
3715mm
30.4t
124人
エンジン
出力
台車(動台車/従台車)
便所
デッキ
DMH17B×1
160馬力
DT19/TR49
なし
なし
製造期間
製造輌数
消滅年
保存
1953年
4輌
1960年
なし

関連車両
キハ09
キハ19
キハユニ15