キユニ21車両概要

キユニ21について
 郵便荷物車という車輌は旅客列車に組み込まれることが多く、気動車では特にその傾向が強く常磐線の荷物輸送以外ではあまり聞きません。そのため片運転台の車輌が多く、両運転台の車輌は機械式のキニ05とキユニ07、キハ11改造のキユニ11、そしてこのキユニ21だけです。
 キユニ21はキハ20系で唯一の郵便荷物車へ改造され、形式変更がされた車輌です。実はキハ20系には簡易荷物車という車輌があり、「キハユニ」と名乗ってもいいような車輌なのですが、荷物車の部分を客室としても使用することができるようにされているため番号区分によって区別する改造となりました。キユニ21の場合は客室を設けず半分を郵便室、残りを荷物室とする改造がされ1969年に登場しました。わずか2輌ですが、タネ車のキハ21よりも北の地域で活躍し、羽幌線での活躍はよく知られています。
 改造はトイレ以外の客室設備を全て撤去した上で半分に区切り、前位側を郵便室、後位側を荷物室として荷物室には幅1800mmの両開き荷物扉を新設しました。なお、郵便室のほうはもとの乗降用扉を使用しています。下回りはキハ21のままで台車も交換されていません。
 郵便荷物車というのは郵便や荷物の輸送が削減されてもとの形式より早く消えてゆくことが多いのですが、このキユニ21に関しては逆でキハ21が1984年に消滅したのに対し、1986年まで残りました。


性能
全長
全幅
全高
重量
荷物積載量
20000mm
2928mm
3890mm
35.0t
3t
エンジン
出力
台車
便所
郵便積載量
DMH17C×1
180馬力
DT19/TR49
あり
6t
改造年
製造輌数
消滅年
保存
郵便袋数
1969年
2輌
1986年
なし
230袋

関連車両
キハ21
キハ22
キハユニ25