気動車で北海道用車両というものはキハ11-100が最初に登場し、続いて本格的な耐寒装備をしたキハ12が登場しました。キハ17系の後継車、キハ20系でも北海道用車両キハ21が登場しました。
外観自体はキハ20-0とほとんど変わりはありませんが、窓が二重窓となっています。しかし車体をキハ20と同じにしたことがキハ21の悲運となりました。キハ12は扉が車端にあり、のちにデッキの追加工事を行って耐寒を強化しましたが、キハ20のような車体ではデッキの取り付けは乗客の流れなどからも困難で、結局デッキなしで使われ続けることとなりました。そのため増備は84輌にとどまり、使用線区もおのずと比較的温暖な地区に限定され、一部は東北に活躍の場を移すこととなりました。余談ですが、現在盛岡のキハ52には簡易デッキが取り付けられ、1段窓とともに耐寒装備を強化しています。
北海道以外の地域ではキハ20が、そして北海道ではより耐寒装備を強化したキハ22が活躍することとなり、キハ21はまさにそのはざまでひっそりとその使命を終えてゆきました。なお、キハ21には2種類の改造車がありキハ21-100は新聞輸送用の簡易荷物車で、オールロングシート、ちょうど小湊鉄道の車両のようになっており、もうひとつはキユニ21でこちらは羽幌線など寒い地区で活躍しました。
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