キユニ01はただでさえ数が少ない、レールバスキハ01から改造された郵便・荷物車です。改造は内装が主で、外観については標記の変更・追加以外はほとんど手をつけられていません。内装の改造は客室内を2つに仕切り、前位側 (非駆動側) に郵便室を、後位側に荷物室を設置しました。郵便室は完全に分離され、運転台後ろに板で壁が取り付けられ、ドアステップにあわせてドアが取り付けられていました。小さい郵便室ながらも区分棚や押印台もあり、積載量は及ばないまでも広さではキハユニよりも広く、作業をする上では快適ではなかったかと推察されます。荷物室についてはいたって普通、としか言いようが無く、車掌用に唯一タネ車の座席が残されています。
たった1輌のみが改造されたうえ浜田に配置され、三江北線(現在の三江線江津〜浜原) や浜田近辺の山陰本線で使用されてしました。使用に際しては単独で使用されることはあまり無く、もっぱら他の気動車 (もちろん液体式) に連結されていました。その際は運転操作は行わず、トレーラー扱い (貨車を牽くような感じ) となっていました。このように登場した珍車の珍車ですがやはり使い勝手は悪かったようで、車体の老朽化もあり改造から5年でひっそりと姿を消しました。
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