キロ58車両概要

キロ58について
 気動車と電車の違いのひとつにパワーの差があります。電車では33‰の勾配は「比較的強い」という程度ですが、気動車にとっては「かなりきつい」勾配です。また20‰程度でもこれが数キロ、数十キロ続く勾配は気動車にとっては難敵です。1960年ごろの中央本線は非電化路線でありながら東京と長野を結ぶ主要幹線であり、なおかつ気動車にとって急勾配が続く路線でもありました。もちろんキハ58系の急行列車が運転されており、6輌の普通車はすべてキハ58で2輌のキロ28をつけていましたが、他客時には重量増となり速度が低下するため編成出力の増加が求められていた。そこでキロ28のエンジンを2台にしたキロ58が登場したのです。
 車体の外観は一見キロ28と変わりはないのですが、水タンクを床下に設けることができないためキハ58と同様に屋根上に設置したことが特徴です。その後冷房化されましたが、これもキハ58同様自車で発電できないためキハ28など給電機能のある車輌との連結が基本とされました。しかしもともと多客期の出力増加用であることと、特別な料金を徴収する1等車(グリーン車)にやかましい2台エンジンの車輌は適当でないことからその数は8両にとどまりました。
 中央本線の東側、いわゆる「中央東線」が電化されると、活躍の場をその西側、「中央西線」に移し、名古屋-長野間の急行用になりました。程なくこちらも電化となり、いよいよその使命を終えることとなりますが、うち3輌はキニ58に改造されて第二の任務に就いてゆきました。


性能 (登場時)
全長
全幅
全高
重量
定員
21300mm
2944mm
3925mm
39.6t
52人
エンジン
出力
台車
便所
デッキ
DMH17H ×2
180馬力 ×2
DT22
あり
あり
製造期間
製造輌数
消滅年
保存
1963年
8輌
1979年
なし

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