タブレットキャッチャーの取り付け
比較的簡単に取り付けられ、インパクトの強いパーツがタブレットキャッチャーです。キハ20系ではキハ22に特に多く取り
付けられ、逆にキハ20、キハ25ではほとんど取り付けられていません。キハユニ26ではごく少数に取り付け例があります。
北海道の車輌のタブレットキャッチャーは本州の物とは少し違い、腕の下に棒が出ています。また、キハ22ではこのように
前面から若干はみ出る感じになります。
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現在発売されているタブレットキャッチャーのパーツは「銀河モデル」から発売(N-093 20ケ入り定価363円)されていますが、
「カワマタ」というメーカーからも発売されています。こちらは取り付け座や腕を固定する部品からなっており、より忠実に出来て
います。ただ、「カワマタ」製の製品は入手が困難なうえ価格もやや割高なので、以下の作例でご判断ください (作者の腕が
イマイチですが...)。
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エッチングパーツというのは銀河と同様ですが、台座からあるためパーツがかなり細かくなっています。なお、これは使用中の
ものでして、本来は一切無塗装の状態です。もちろん、パーツの欠けもございません。パーツの大きさなどは1円玉と比較して
ください。
内容は気動車用のタブレットキャッチャーが10組20ケ、DD51、DE10などのディーゼル機関車用が3組6ケ入っています。
もちろん、北海道仕様にも対応できており、その点でもおすすめです。
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この矢印の部分で指したのが「カワマタ」製のタブレットキャッチャーです。作例はキハ57ですので台座を赤11号という極めて
入手困難な塗料で塗る必要がありましたが、キハ22の場合はクリーム4号となります。これの製作には極めて細いドリルビットが
必要となりますので、その点もご注意ください(上記説明書参照)。
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「カワマタ」にはほかにもこのようなセットもあります。このセットではキハ58系の後期車、いわゆるパノラミックウインドウ
の車輌用のタブレットキャッチャーと、キハ22の回転式タブレットキャッチャー (ほかいろいろ) が入っています。この回転式タブレットキャッチャー
とは、旭川局管内のキハ22によく見られたもので、使用時以外はタブレットキャッチャーの腕を跳ね上げることが出来るものです。
実車の写真はyossiの青春さん
でご覧いただけます (yossiさんありがとうございます)。
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この作例はキハ58ですが、実際キハ22でもこのように少し前にはみ出ているので、リアルさを追い求めるならばこちらの方を
お勧めします。このP窓用は3輌分、撤去後の右側台座も4輌分あり、キハ22のほうは2.5輌分あり、撤去済み車輌用の台座も1.5輌
分入っています。ほかにもドアの取っ手なども入っていますので、腕に自信のある方なら決して損だと感じないと思います。
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先ほどから解説しているように、キハ22、特に北海道のキハ22にはいくつかの種類のタブレットキャッチャーが装備されて
いました。ひとつは本州型とほぼ同一の物、次に旭川局などで使用されていた回転式のもの。そして最後に、蒸気機関車などで
見られた独特の物が装備された車輌がありました。
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これは機関車での装備例ですが、このようなタブレットキャッチャーが取り付けられたキハ22も存在しました。ただ、実際に
装備した車輌数はあまり多くないようで、あまり見かけません。Cで紹介する実車での装備例でも1輌しか確認できていません。
「銀河モデル」から蒸気機関車用として発売 (N-360 定価525円 18ケ9組入り) されていますので、このタイプの車輌にする
方は、こちらを取り付けてください。
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また、「カワマタ」ではこのようなセットも発売されています。タブレット保護柵は「銀河モデル」や「タヴァサ」でも発売
されていますが、いずれも客室ドア用で、北海道のキハ22、40、56系などに見られる乗務員扉についているものはありません。
しかし「カワマタ」ではこの乗務員室扉の保護柵も発売されています。
なお、私は以上に紹介した3つにもう1種類を加えた4種類のパーツセットを購入いたしました。価格はそれなりのものになり
ましたが、決して損をした気分にならない充実した内容です。入手困難(公式ホームページがないなど)という点を除けば満足の
できる内容ですので、腕に自信のある方はチャレンジして下さい。
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タイフォンの改造
続いてはタイフォンの改造です。こちらも多少穴を開けたり接着剤でくっつける程度でできるお手軽な改造ですが、それなりに
個性が出せるのでおすすめのひとつです。今回のキハ20系では一般的な2枚蓋のタイフォンシャッターとスリットタイプが選択
できるようになっており、とてもうれしい内容になっていますが、実際タイフォンシャッター類はこの2種類だけにとどまって
いません。代表的な物として下に3つあげています。
まず@はスリットタイプのタイフォンカバーをシャッター付きに換えた、またはタイフォンを増設した場合に見られる1枚蓋の
タイフォンシャッターです。このタイプはキハ20系にとどまらず、キハ10系(南部縦貫キハ104ほか)、キハ58系(キハ58-54ほか)、
455系(クハ455-74ほか)、113系(クハ111-7705ほか)など、多数の車輌に使用されています。主にキハ20やキハ25のうち、寒地へ
転属になった車輌に装備されている場合が多いです。
次にAは勝手に「福鉄型」と呼んでいるタイプで、福知山周辺の車輌に多く見られたタイプです。1枚蓋型の変形ですが、かつて
新潟のクハ68などのように先がとがっているという特徴があります。このタイプはヘッドライトの脇の場合が多く、キハ58系など
タイフォンが下にある車輌ではほとんど見られません。
Bは極めて簡単、かつ単純なもので、スリットタイプのカバーに傘状のカバーを取り付けたものです。ご覧になってお分かりの
ように、もとのスリットはそのままに、少し間隔を置いてカバーが取り付けられています。JR九州の475系でもこのようなカバーが
取り付けられていました (この場合は球面状のカバーですが)。
このほかにも単純な1枚蓋で、タイフォンを鳴らすとパカッと蓋全体が跳ね上がるものもありました (画像がないのと、実例も
あまりないため、簡単な説明とさせていただきます)。
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@のタイプは「タヴァサ」から発売されています。大変小さい部品で、折り曲げて形を作ってから取り付けますが、細工を
する分よりリアルな仕上がりとなります。なお、ヘッドライトの脇に取り付ける場合は長方形の部分はヘッドライトよりになり
ますが、キハ22の位置の場合は長方形の部分は上になります(2枚蓋と同じような感じに)。しかしキハ58系などでは長方形の部分が
両脇になるなど、より細かい観察が必要な場合があります。
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K社キハ20系のグレードアップ
最後に、今回T社のキハ20系が発売されたことにより大きな打撃を受けると思われる(?)K社のキハ20系救済策を紹介しておきます。
仕上がりもいいT社のキハ20系、しかし価格が高くて大量増備はちょっと無理...という場合はK社のキハ20系をグレードアップ
されてみてはいかがでしょうか。すでにお手持ちのK社キハ20系をT社キハ20系と並べるとどうしても見劣りしますが、以下の
パーツを使い、窓枠を銀色に塗ればそれなりの仕上がりになります。
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K社のキハ20系最大の欠点は「箱」だけの床下機器でした。燃料タンクと水タンクはなんとかそれらしく見えますが、
肝心のエンジンと放熱器が単なる「箱」というのはいただけません! (なお、この時点ですでに窓枠を銀色に塗り、連結器を
ボディマウントのTN密自連カプラーに取り替えています)
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これがK社キハ20系の救世主。「ペアーハンズ」から発売されている、その名も「キハ20系グレードアップパーツ」です。
このようなエッチング板と無線アンテナ、信号炎管、初期型排気管からなるパーツで、エッチング板にはエンジン、放熱器、水
タンク、燃料タンク、幌枠、暖房機フタ、排気菅、サボさしなどなど盛りだくさんの内容となっています。1組で1輌分となっていますが、
かなりの出来栄えとなる内容ですので納得出来ます。
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このセットのうち、主に床下機器関係と排気菅(ノーマルタイプ)を取り付けてみました。
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多少ヨゴシ塗装をしていますが、これだけでもかなり立派になりました。
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アップで比較してみると、その違いが歴然とわかります。矢印の部分が取り付けたパーツです(上-改造前 下-改造後)。
このパーツはあまり流通しておらず、直販での購入が無難な方法ですが、現在品切れの状態です (私が購入して品切れに
なりました)。いずれ再生産されるようですが、その際はお早めに購入してください。
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