先ほどの説明のように、今回発売されたのはキハ20は200〜400番台、キハ25は200番台となっています。
しかしキハ20にはこのほかにも500番台があり、キハ25にも300番台があります。また、キハユニ26では1〜41が今回発売
されたモデルであり、42〜59は微妙に異なっている部分があります。
このキハ20-500、キハ25-300、キハユニ26-後期車はどのような違いがあるのでしょうか。これらの車輌に共通する変更点は
2つあります。まず車内の照明が白熱灯から蛍光灯に変わったこと、そして暖房装置が温気式から温水式に変わったことです。
照明については白熱灯の車輌ものちに蛍光灯になったものも多く、キハ20で言えば、200〜400番台を選択される場合はあまり
問題にはならないのですが、500番台を選択される場合は白色の室内灯を選択すべきでしょう。
次に、暖房装置の変更ですが、この話は以下にまとめてありますので、こちらをご覧下さい。
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この黄色い枠で囲んだ部分が「温気式」暖房装置です。一方、「温水式」暖房装置はキハ22に取り付けられている暖房
で、キハ58系などでも標準装備されるようになる暖房です。キハ20-500番台、またはキハ25-300番台とする場合は、床下機器
に違いが出てきます。
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そこで、キハ22の床下機器をキハ20にとりつけてみます。車体と床板をはずし、台車を分離させ床下機器と客室を分離させ
キハ22のものと交換します。このときキハ22についている耐雪カバーをはずしておきます (耐雪カバーのはずし方はキハ22で
解説しています)。台車の集電バネや照明ユニットのスイッチなど、細かい部品が多数ありますので注意して作業を行って
ください。
交換後がこの姿です。青い色で囲んだ部分がもとのキハ20の床板と違う部分です。キハ22では暖房装置も異なりますが、
燃料タンクの容量も違うので、若干問題もありますが、暖房装置の違いに比べれば我慢できる範囲であると思われます。
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このように並べてみると違いがよくわかると思います。上が500番台に簡易改造したキハ20、下が販売状態のキハ20です。
黄色い矢印が暖房装置の違い、青い矢印が燃料タンクの違いを指しています。
なお、キハ25も同様の理由であるため、このような簡易改造が出来ると思われますが、その場合は照明ユニットなども
交換しなくてはならず、若干手間は増えるものと思われます。
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一方、キハユニ26の場合はこの簡易改造は出来ません。黄色い枠で囲んだ暖房装置の変更はキハ20やキハ25と同様ですが、
キハユニ26は水タンクがないので、水タンクがあるキハ22の床下機器は使えません。また、キハユニ26では青色で囲んだ
通風器の位置が後期型では若干前に移動する (扉にかからなくなる) ため、この点でも修正が必要となります。
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なお、キハ20、キハ25、キハユニ26ともにこれら改造の必要がある車輌はタイフォンシャッターが標準装備となりましたが、
実際のところ、特にキハ20ではタイフォンシャッターを装備していない車輌もあり、一律に「タイフォンシャッターを装備」と
断定できないため、今回はこの部分の記述を見送りました。詳しくはその2の「実車の装備例」をご覧になってください。
また、キハ20・25の0番台と、キハ20-201〜267、キハ25-201〜232 (キハユニ26-1〜8も?) は旧標準色 (現在キハ52-125で再現
されている濃紺と黄褐色の塗り分け) で登場しましたが、すぐに朱色とクリーム色のいわゆる国鉄一般色に塗り替えられました。
キハ20-206はカラーでこの塗装を確認できています。また、広島に所属されていたキハ20・25の中には、初期のキハ55系と同じ
準急色に塗られていたものもありました (キハ25-249など)。
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簡易荷物車について
キハ20・25ともに車体中央の排気管から前を荷物室にできる「簡易荷物車」というものが存在しました。600番台で区別されて
いるこの車輌は、排気管の位置でアコーディオンカーテンで客室を区切り、これより前の客席はロングシートとなって窓には保護
棒が取り付けられていました。キハ20・25ともに600番台は0番代からの改造で再現は不可能ですが、650番台は200番台などからの
改造ですので製作は可能です。製作は窓の内側に保護棒を取り付け、排気管あたりに仕切りのようなものをはさめばだいたいOK
だと思います。こだわる方ならば座席をロングシートっぽくするのもいいでしょう。この簡易荷物車は荷物輸送終了後も何輌か
残りましたが、その頃は保護棒は撤去されています。
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