キハ54は国鉄の一般型気動車として複数の会社に配備された最後の車輌となりました。0番台と500番台が存在しますが、前者は
四国用、後者は北海道用となっています。キハ54は50番台の形式のとおり、2エンジンの車輌となっています。四国の場合は老朽化
したキハ52 (0番台) の置換え用として、北海道の場合は冬季での単行運転のための需要がありました。もちろん環境が全く異なる
地域同士ですので、同一形式とは言え、その仕様は大きく異なっていました。
まず四国用の0番台はキハ31や32と同じく、バス用の折り戸やクーラーを使用し、トイレのないオールロングシート車となり
ました。窓も従来どおりの2段窓となっています。一方、北海道用の500番台は扉は引き戸でクーラーはなく、窓は北海道向け
車輌の定番となっている2重窓となっています。トイレもあり座席もセミクロスシートが基本となっています。また、527〜529は
急行仕様車として全て転換式シートとなっているオールクロスシート車で登場しており、「鉄道車輌」であることがはっきりと
わかる車輌となっています。
四国の0番台は土讃線といった急勾配路線を中心に活躍をし、最近では各車の貫通路扉にアンパンマンのキャラクターの
ステッカーが貼られるなど外観上に多少の変化が見られるものの、その他では原形を保っています。一方北海道の500番台は
過酷な環境下では中古部品は厳しい状況下にあり、台車や変速機など重要部品が取り替えられるなど大きな変化が発生しています。
2006年度には事故により廃車も発生しており、四国の車輌とは大きく状況が異なっています。
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