キハ31車輌概要

キハ31について
 キハ31は当初から九州のみの車輌として開発され、それも都市近郊の非電化路線向けとされました。車体の外観は曲面が少なく切妻に近い もので、扉もバス用の折り戸を装備していましたが、ステンレス車体やオールクロスシートという点で独自色を出していました。 これは従来の国鉄型車輌に対しても言えることで、国鉄型の車輌に見慣れている人々にはかなり斬新に映ったものと思われます。
 車体は軽量化のためにステンレスとなり、高出力のエンジンとの組み合わせでその性能は格段に向上しました。一方コスト ダウンのために扉やクーラーなどはバス用の物が使われたほか、台車や変速機などは廃車発生品を改造して再利用されました。 また、座席は2列+1列のオールクロスシートという斬新なものでしたが、これも新幹線から発生した転換式クロスシートを使用 していました。ワンマン運転についても設計時から考慮されており、登場時には準備工事となっていましたが、すぐに料金箱など の改造が行われ、現在ではすべてがワンマン運転対応車輌となっています。
 国鉄時代に20輌が製造されたのに続き、JRとなってからも3輌が製造されました。この3輌は座席の形が少し異なっているという 特徴がありました。現在キハ31はロングシート化されたものもありますが、大きな改造もなく原形を保っている車輌が大半です。 廃車もくま川鉄道に売却された車輌を除けば全車が健在というのもうれしいところです。


性能 (新製時)
全長
全幅
全高
重量
定員
17750mm
2800mm
3620mm
98t
28.5人
エンジン
出力
台車(動台車/従台車)
便所
デッキ
DMF13HS×1
250馬力
DT22/TR51
なし
なし
製造期間
製造輌数
消滅年
保存
1987〜88年
23輌
現役
なし