キハ28-2392

 小牛田に配置されているキハ28のうち、この2392は国鉄時代に特別保全工事を受けたため車体更新を受けていません。そのため原形をとどめている部分が多くあります。また、この2392は常磐無線を搭載した跡の名残である、不規則なクーラー配置が特徴となっています。

 車体更新を受けていない証拠がこの乗降扉です。単に原型を保っているというだけでなく、扉下にある丸窓を埋めたタイプで、キハ58系が数を減らす中で貴重な存在といえます。窓用のタブレット保護棒はありませんが、乗務員扉後ろの保護板やタブレットキャッチャーの台座跡が残っています。

 車体更新を受けていないので表示灯も原形のままです。上にある表示灯は仙台地区に整備されているATS-Psの表示灯です。

 客室内は床材や内張りなどはそれなりに取り替えられていますが、座席の手すりは原型のままとなっています。なにより網棚が 正真正銘の「網」の棚というのが極めて貴重です。帽子掛けなどの小物にも注目です。

 製造時の銘板はありませんが、盛岡工場で冷房改造されたときの銘板がついています。