反省

 開設4周年記念クイズを無事終えることが出来たのですが、応募数は過去最低...。やはり問題が難しすぎたのだと 思います。このように難しい問題となった背景は、いくつかあります。
 まず、問題が簡単であれば高得点、特に満点の方が多数となり、早い者勝負となってしまいます。当資料室にお越し いただく方は週1回とかつき1回という方もいらっしゃるため、時期的な不公平が発生する確率が高くなります。毎回のクイズでは 参加者の皆様に何か持って帰っていただこうと思っていますので、時期を逃してお持ち帰りいただけなかったということは 避けたいのです。そのために問題の難易度を上げ、満点となることを避けているのです。その一方、まぐれでも正解する確立を 上げるために記述式の問題を少なくし、4択など択一問題を多数採用しています。
 しかしながら、択一問題はあらかじめ正解を明示しているため正解を導きやすく、さらにインターネットを使えばほとんどの 問題は簡単に解くことが出来ます。もちろんこれは今まで記念クイズに参加されていた方を非難するつもりで述べているのでは ありません。比較的難しい問題を出しても、正解は簡単に導き出せるだろうという推定から、さらに難しい問題となってしまう 悪循環となり、その結果が今回の参加者数です。第3回よりも入り口は入りやすいように、最初の5問は簡単な問題としました。 そして徐々に難しくなり、最後の5問を超難関の問題となるようにしました。けれど蓋を開けてみれば参加者はわずか4名。こちらが 「中程度」と判断した問題でも、皆さんにとっては参加をやめたくなる難問でしかなかったのです (みなさんがどのあたりで やめてしまったかというのは私は知りません)。結局のところ、「点を取りにくくする」ことが「応募する意欲をそぐ」ことに なってしまったのです。

 また、プレゼントの品揃えも問題があると思います。前々回から模型関係のものを登場させているのですが、回を重ねるごとに その品数を増やし、今回ではほとんどが模型関係となりました。当資料室をご覧になる方のうち、鉄道模型をされる方の比率が 高いことに気付き、このような品揃えとなった (街並みコレクションなど手ごろな価格の商品が発売されたもの要因ですが) の です。けれども、当資料室を訪れる方は鉄道模型をされる方ばかりではありません。そのため賞品に対して魅力が無くなり、 クイズに参加する意欲がなくなったと推察されます。

 このクイズを毎回ご覧になっている方はお気づきかも知れませんが、私は必ず1問は土木関係の問題を画像問題として入れて います。これは「鉄道」という趣味において、土木物ほど日の目の当たらないものはないと思っているからです。そのなかでも 線路から下のものは特に注目されません。その中には歴史的に貴重なものがあるにもかかわらず、誰もそのことに気がつかない 状況にあります。そのため「問題を解く」という目的を通じて、こうした日の目に当たらないものを知ってもらいたいと言う勝手な 思いがあるのです。ただ、誰も知らないということは難しい問題となり、知識以前の問題となってしまいます。よくよく考えて みれば、こうしたことはクイズの問題より催事展示室やボツ写真館で解説すべきものでした。たとえクイズのほうが皆様の目に 触れる機会が多いといっても、クイズを解くための一瞬では恐らく記憶には残らないでしょう。


 今回の反省を総括すると、出題方法を根本的に改め、とりあえず「挑戦してみようか」という気になるような問題とすること。 そのためには、鉄道をよく知らない人でも参加できるぐらいにすることも検討する。プレゼントは鉄道関連品とするものの、その 分野は広くし、特定の分野に偏ることによる興味の低下を防ぐ。もちろん、全員に商品を持って帰っていただくという方針は変更 しない。メッセージ的な難問はやめ、難しい問題は解き方などで難易度を調整する。
 今回あまりの難易度やプレゼントの品揃えから参加されなかった方に対してという意味で、夏に「開設4周年半記念クイズ」、または 10万アクセス達成記念クイズを開催したいと思います。どちらか一方の開催ですので、夏までに10万アクセスが達成されれば4周年 半記念クイズは開催しない予定です。いずれにしても、次回こそは皆様がどんどんご参加いただけるようなクイズにしたいと思います。 これまで参加されなかった方はもちろん、今までご参加いただいた方もふるってご参加くださいませ。


きはゆに室長